更なる”サッカー”の成長を求めて、新小4からサッカースクールをやめて「フットサルチーム」に加入するというある意味トンチンカンな決断を下した我々親子(サッカーチームは引き続き少年団に所属)。
前回、サッカーとフットサルは、似てると言えど別競技であるため、フットサル特有のテクニックや思考が、サッカーに悪影響が出るのではという心配は杞憂に終わりそう、正確には足裏トラップなど特有の癖はつくものの、フットサルをやることはそれ以上のメリットが大きいという考えに至ったと記載しましたので、今回は、その理由を書きたいと思います。
(前回分「フットサルチームに加入①」は、過去の記事をご覧ください。)
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(1)サッカーとフットサルの相違点・共通点
まず、サッカーとフットサルの主な違いは以下の通りです。 ※ジュニア年代
コートサイズ:サッカー:68m×50m フットサル:32×18m
選手数:サッカー:8人 フットサル:5人
ボール:フットサルボールの方が弾みにくく扱いやすい
オフサイド:サッカー:あり フットサル:なし
プレー再開: サッカー:スローイン フットサル:キックイン
上記の通り、フットサルはコートが狭いため、相手からボールを奪った地点で、即サッカーでいう相手ゴール前という距離感になります。サッカーの一番の面白さは得点シーンですので、その得点を生むゴール前の攻防が常に繰り返されるフットサルは非常にスリリングな競技と言えます。そのうえ、オフサイドがなく、ボールも弾みにくく扱いやすいため、よりたくさんのゴールが生まれます。
また、フットサルはサッカーに比べて人が密集しているのも特徴です。面積で換算すると、サッカーコートはフットサルコートの約5面分ですので、サッカーの場合16人(敵8人+味方8人)でプレーするエリアに、フットサルでは50人((敵5人+味方5人)×5)がいる感覚と考えればその密集度を理解しやすいでしょう。
次に共通点ですが、フットサルは元々サッカーを室内でやったことが成り立ちと言われているくらいなので、上記の相違点以外はほとんど同じです。特に、(手を使わず)足を使ってゴールを狙う、相手よりも得点を多く取れば勝ちという本質部分は同じであることは、重要な視点です。
(2)フットサルはサッカーの醍醐味を切り出し強調したもの
ですので、フットサルは別競技と捉えるよりも、サッカーの醍醐味であるゴール前の攻防を切り出して強調したもの(言わばフットサルはサッカーの一部分)という解釈の方が正しい理解なのかも知れないと思うようになりました。
だとすると、フットサルがサッカーに悪影響を与えるはずもなく、サッカーのゴール前の攻防という重要なパートが集中して鍛えられるということになりますので、フットサルがサッカーの成長を促す非常に有効な手段なのは間違いありません。
私の解釈が正しいかどうかは別にして、フットサルでゴール前の攻防を、それも、人が密集しより正確な技術力や判断力が求められる中で練習すればサッカーに活き無い訳がなく、長男sayはこれまでとは次元の違う速度で成長をしていきました。
(長男say自身も自分の成長を実感できているようで、フットサルをやって良かったと常々言ってくれているので、嬉しい限りです)
(3)フットサルを取り入れるメリット
それでは、フットサルで何が磨かれるのか。約半年間フットサルにどっぷり浸かった長男sayを観察してきた実体験から、特に強調して磨かれた実感がある能力を書き上げます。
①止める・蹴る
②ボールの受け方(体の向き・ボールの置き所等)
③キープ力
④2人組の関係性(ワンツーやパラレラなどの共通認識等)
⑤3人組の関係性(トライアングルをつくる動き等)
⑥周りをみる意識(味方の敵までをみる)
⑦判断力(スピード・選択肢)
⑧瞬発力・俊敏性
⑨攻守の切り替えの早さ
⑩守備力
挙げてみるとどれもサッカーで重要なテーマばかりですね。特に、フットサルは、「止める・蹴る」が最低限できないとゲームになりません(フットサルに限った話ではないのですがその傾向がより強い)。5人のプレーヤーのうち、できない子が1人でもいると戦術練習になりませんので、ゲームに入りたければ、徹底的に止める・蹴るを磨く必要があります。(正確に言うと、動きながら止める・蹴る)
ちなみに、長男sayのチームは、リフティングが一定以上できないと全体練習にも入れてくれないようです。
次に、守備力ですが、フットサルをはじめた後、久しぶりの少年団の試合(2021.3〜6コロナの影響で中断)で他のコーチにまず言われたことが「say、守備が上手くなったね」というお言葉だったので、間違いないと思います。それまで、攻撃型の選手だった長男sayは、あまり守備が好きでなくさぼりがちだったのですが、フットサルでは、常に自分のマークの選手につくことが求められるので、攻守の切り替えの早さが身に付きます(マークにつかないと他の選手からどやされます(笑))。そして、守りの時は、常にサッカーでいうゴール前の感覚ですから、気を緩めることもできず、必然的に、守備の意識が高まりスキルがつくのでしょう。
一方、予想と違ったこととしては、ドリブル(抜くドリブル)は、さほど上手くなった印象はありません。元々、ドリブルが得意な長男sayでしたので、狭い局面でのドリブルを繰り返しチャレンジすることで、その精度がより向上するのではと期待していたのですが。おそらく、長男sayは、年上のU12のメンバーと一緒に活動をさせてもらっているので、フットサル特有のプレッシャーが強い状況では、そう簡単に抜かせてもらえないからそういう印象なんだと思います。(決して、フットサルではドリブルスキルが磨かれない訳ではないと思います)
以上のように、現在では、実体験から、フットサルはサッカー成長のために非常に有効な手段だと確信するようになった私ですが、ただ、フットサルをやれば皆が同じように成長するとも思っていません。
そこで、次回は、サッカーのために、フットサルを取り入れる際の留意点を書いてみたいと思います。
【教訓49】
- フットサルはコートが狭いため、相手からボールを奪った地点で、即サッカーでいう相手ゴール前という距離感に。ゴール前の攻防が常に繰り返されるフットサルは非常にスリリングな競技。
- サッカーもフットサルも手を使わず足を使ってゴールを狙う、相手よりも得点を多く取れば勝ちという本質部分は同じ。
- だから、フットサルとサッカーは別競技というよりも、フットサルはサッカーの醍醐味であるゴール前の攻防を切り出して強調したもの(言わばフットサルはサッカーの一部分)。※私の解釈
- フットサルは、サッカーの成長を促す非常に有効な手段(ゴール前の攻防を、人が密集しより正確な技術力や判断力が求められる中で練習すればサッカーに活き無い訳がない)
- フットサルにより、①止める・蹴る、②ボールの受け方、③キープ力、④2人組の関係性、⑤3人組の関係性、⑥周りをみる意識、⑦判断力、⑧瞬発力・俊敏性⑨攻守の切り替えの早さ、⑩守備力が特に鍛えられる。 ※長男sayの実体験
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