前回、長男say(小学6年生)が晩熟ゆえの身体能力の低さに苦しんでおり、今まさに島流し(戦力外通告)の船が目前まで来ていることについて記載しました。今回は、晩熟島流しをなんとか逃れるための取り組みについてまとめていきたいと思います。
(晩熟島流しの危機については、過去の記事をご覧ください)
↓ ↓ ↓
(2)現状把握
まずは、身体能力と一言で片づけているが、具体的に何が不足しているのか整理してみる。
サッカーに必要な身体能力を、スプリント、パワー、スタミナ、 コーディネーション、アジリティの5種とし、長男sayの現時点の能力を5段階評価で表すと、以下の通りとなる。
スプリント 3
パワー 2
スタミナ 5
コーディネーション 4
アジリティ 4
※同学年のトップクラスを5とした場合
伸ばすべき能力は一目瞭然。スプリントとパワーである。
(3)成長期と身体能力
スプリントとパワーは、身長が伸び筋力がつく成長期に入ると勝手に向上するところも大いにあるので、成長期の早い子は一時的に有利な状態となる。逆に成長期の遅い子は一気に離されてしまい苦しい時期が到来する 。
成長期は標準で小学6年生くらいから始まり、 早い子は小学5年生くらい、遅い子は中学1年生くらいに始めるので、最大2年くらいのタイムラグがある感覚。
ですので、これくらいの年代はスプリントとパワーはどうしても差がつきやすい状態となる。
成長期に入るのが標準よりも遅い「晩熟」の長男sayは、それに加え早生まれのディスアドバンテージもあるのでしばらくの間、同学年のトップ層と3年、標準層と2年くらいの差が出るだろうと覚悟している。
それでは、現状を認識したうえで、如何にその差を埋めていくのか。
アプローチ方法は大きく2通りある。
1つ目が、フィジカル差を技術や判断といった他の能力で補うアプローチ。
2つ目が、フィジカルを直接的に高めることで差を埋めていくアプローチだ。
(4)コーチからのアドバイス
前回、コーチから「長男sayについて、体が小さく周りの選手との身体能力の差が如実に見られる。現状では厳しい。」
とズバッと言われたと記載しましたが、以下のようなアドバイスもくれている。
「身体能力の高い選手は、その能力に頼ることで小学生時代は良い結果を出すことが出来る。
例えば、スピードとキック力がある選手は、駆け引きを考えずともスピードで相手抜き去ることができ、少々シュートコースが甘くてもパワーでぶん回せば得点が取れる。そのため、より良い方法があると教えたとしても、そうせずとも上手くいくので、必要性を感じない(素直に取り入れない)選手が多い。そして、中学・高校に進み、身体能力で優位性が確保できなくなった際に苦労する。J下部に進んだ選手でも、消えていった選手はたくさんいる。」
「その分、身体能力に頼れない選手は、それ以外の面でありとあらゆる工夫をしないと勝てないので、成長といった面で言えば良い環境とも言える。今、お前にはその工夫について教えているので、徹底的に磨いていくように。
そのためにも、サッカーノートを書いて意識づけしていくんだ。」
「その後、身体能力がついてきたら、めちゃくちゃ良い選手になれるかもよ」と期待も付け加えて。
有難いですよね。切り捨ての言葉ではなく、更なる成長に向けた発破がけだと分かりますもんね。
(5)基本方針
コーチのアドバイスは、1つ目のアプローチだ。これについては、もちろん、引き続き、やっていくつもりだ。
これまでも、小さい選手の生きる道はこれしかないと、親子で「ボールコントロール技術」の習得を徹底的にやってきた。
その結果、止める、運ぶは同世代であればどこに出しても恥ずかしくないレベルだと思っている。
また、信頼できるコーチの指導のもと、良い判断の基礎となる、視野、アイデア、駆け引き、オフザボールと言った工夫の面も今、人一番意識して取り組んできている。
それでも、晩熟という試練は、1つ目のアプローチだけでは、どうやっても補うことができないフィジカル差を生み出してしまうのも現実なようだ。
だからこそ、晩熟島流しを回避するために、1つ目のアプローチは引き続きしっかりと取り組むとともに、2つ目のアプローチにも踏み出していく。これが基本方針。
次回は、2つ目のアプローチについて記載していく。